経済・企業日本経済 大復活

中国 1〜3月GDPは18%成長 強さ際立つも特需剥落リスク

 コロナをいち早く封じ込めV字回復を果たした中国。今年は9%近い高成長が見込まれる。

 中国経済の強さが際立っている。2020年の実質国内総生産(GDP)成長率は前年比2・3%(以下、変化率は前年比、前年同期比)と、プラス成長を維持し、21年は8・8%程度の実質成長が予想される。

 20年の中国経済は、コロナ禍によって1〜3月こそマイナス6・8%に落ち込んだが、4〜6月は3・2%へと一気にプラス転換を果たした。10〜12月の6・5%は、19年10〜12月の5・8%を上回る高い成長率であり、正にV字回復を遂げたといえる(図1)。

 景気急回復の背景は新型コロナウイルス感染症の収束であった。中国は感染拡大抑制の初動に失敗した。それでも20年1月下旬から2月末にかけての徹底的な人流の抑制、PCR検査能力の急速な拡大(直近の1日当たりの最大検査能力は1500万件)と感染者特定のローラー作戦の実施、さらにはスマートフォンのアプリケーション「健康コード」の活用などが奏功した。

残り1998文字(全文2433文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事