ゼネラル・モーターズ EVへ傾斜する米自動車大手=永井知美/334
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◆General Motors (GM)
米ゼネラル・モーターズ(GM)は、1908年設立の名門自動車メーカーで、大衆車から高級車「キャデラック」まで幅広い製品を展開している。2020年の世界自動車販売台数はトヨタ自動車(953万台)、独フォルクスワーゲン(931万台)、仏ルノー・日産自動車・三菱自動車連合(780万台)に次ぐ世界4位の683万台。08年にトヨタ自動車に抜かれるまで約80年間、世界最大手の自動車メーカーだったが、低燃費車開発への出遅れにリーマン・ショックが追い打ちをかけ、09年に日本の民事再生法にあたるチャプター・イレブン(連邦破産法11条)の適用を申請し、経営破綻した。
10年に再上場したGMが、再び存在感を高めている。14年に就任したメアリー・バーラCEOが進める(1)量(販売台数)から質(利益)重視の戦略が実を結び業績が回復基調にあること、(2)電気自動車(EV)・自動運転といった成長分野への積極投資──により、かつての「ガソリンがぶ飲み大型車を作るメーカー」から「エコで先進的なメーカー」へのイメージ転換を図っていることによる。
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