原油 OPEC減産は5月以降縮小へ 米の原油高警戒にサウジ同調か=畑中美樹
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ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI原油先物価格は、4月上旬から1バレル=60ドル前後の水準で推移している。新型コロナウイルスの感染抑制のために、世界各地で改めてロックダウン(都市封鎖)が導入されたことや、今後の感染拡大が石油需要の回復見通しに影響するとの懸念が浮上したためである。
OPEC(石油輸出国機構)とロシアなど非OPEC加盟国による「OPECプラス」は4月1日テレビ会議方式で、閣僚級会合を開催して協調減産の規模を5月以降、段階的に縮小することで合意した。
具体的には、5月、6月はそれぞれ日量35万バレル、7月がさらに同44万バレル程度と産油量を増やしていくこととなった。その結果、OPECプラス全体の削減量は、4月の日量690万バレルから5月は同650万バレル強、6月は同615万バレル強、7月は同585万バレル強へと低下する見通しとなった。
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週刊エコノミスト
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