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週刊エコノミスト Online 編集後記

和田肇/金山隆一

編集部から

 WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は、その先物価格が世界の原油価格の指標となっている。ただ、石油開発会社に長年勤めた、ある人の話によると、米テキサス州の一地方で産出され、世界の原油生産量の数%にも満たないWTIが、世界の原油価格の指標になる合理的な根拠は希薄だという。

 硫黄分が少なく軽質油として品質の高いWTIは、高めの価格で取引されるケースが多いので、石油関係者にとっては、それが国際指標になれば都合がいい。だから、そうなっているに過ぎないという。相場とは本来、参加者の都合で作られ、動いていくものだとすれば、世界の指標となる特段の根拠など不要なのかもしれない。

 WTIは日常的に使うガソリン価格にも影響する。今週末はバブル期に購入した愛車に、そろそろ給油をしないといけない。

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