半導体不足が巻き起こす「自動車50万台減産で影響額1兆円」の衝撃=橋本政彦
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リスク7 自動車生産に逆風 対米輸出で機会損失=橋本政彦
新型コロナウイルス禍以降のIT需要の盛り上がりに加え、3月に発生したルネサスエレクトロニクスの生産子会社の工場火災が重なったこともあり、自動車産業では半導体不足が世界的に広がっている。火災発生前から国内外の自動車メーカーは半導体不足を理由に生産計画の下方修正を余儀なくされてきたが、4〜6月期に入っても状況に改善の兆しは見られていない。
日本国内での生産を調査対象とした製造工業生産予測調査(経済産業省)によれば、自動車・同部品製造業を含む輸送機械工業は2021年4、5月と2カ月連続で減産を計画し、5月時点の生産水準は直近のピークである20年10〜12月期を約15%下回ると見込まれている。また、足元の予測修正率(前月時点の生産計画と当月計画の乖離)は、コロナ禍によって需要が急減した20年4〜6月を除けば、13年からの現行統計で最大…
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週刊エコノミスト
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