J-REIT ホテル系除けば、懸念は杞憂 手堅くいくなら物流と住居系=関大介
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株式市場の上昇基調が息切れする中で、J−REIT(日本版不動産投資信託)価格は堅調な動きとなっている。J−REIT投資口(株式に相当)価格の代表的な指標である東証REIT指数は、年初来高値を4月16日に更新し、2020年3月のコロナショック前の水準を回復した(図1)。
J−REITは、不動産賃貸業を専業とする業態である。さまざまな用途に投資をしているが、物流施設を中心に投資する物流系銘柄は、「巣ごもり生活」から通販などのEコマース(電子商取引)が拡大したため、物流施設のテナント需要が大きく伸びることになった。
コロナショック時こそ一時的に下落したが、投資口価格はその後上昇している(図2)。20年夏以降の価格は伸び悩んでいるが、これは物流系銘柄の多くが増資を行っていることが要因だ。増資により投資口の需給が悪化するため、価格上昇にブレーキが掛かっている。
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週刊エコノミスト
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