今週のポイント　インド国内総生産（５月３１日）　Ｖ字型の回復軌道を保つ＝斉藤誠

　インドで5月31日に1〜3月期のGDP（国内総生産）が公表される。インド経済は昨年、新型コロナ感染拡大と活動制限措置の影響が直撃した。実質GDPは4〜6月期に前年同期比24.4%減と急減した後、都市封鎖の段階的解除で持ち直し、10〜12月期が同0.4%増と回復した。

　新規感染者数は9月中旬の1日10万人弱から順調に改善して、2月上旬には1日1万人まで減少した。しかし、3月中旬に新規感染者数が1日2万人に増加すると、英国型の変異株やインド由来の二重変異株による感染爆発が生じ、5月上旬には1日40万人台に到達した。もっとも厳しい行動制限は4月以降に実施されたため、1〜3月期は経済回復が続いたとみられる。