経済・企業世界経済急回復のワナ

副反応で世界的なコロナワクチン普及に懸念=前田雄樹

ワクチンは新型コロナ対策の「切り札」だ(米カリフォルニア州) (Bloomberg)
ワクチンは新型コロナ対策の「切り札」だ(米カリフォルニア州) (Bloomberg)

リスク3 遅れるワクチン アストラゼネカ、J&J製 副反応で使用制限の動き=前田雄樹

拡大はこちら

 新型コロナウイルスのワクチン接種が進む国では感染者が激減しているが、世界的なワクチン普及には懸念もある。懸念材料と思われるのが、英アストラゼネカ製と米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製のワクチンの問題だ。極めてまれではあるが接種後に重篤な血栓を発症したケースが報告され、欧州を中心に使用に制限を設ける動きが出た。

 欧州の医薬品規制当局は4月、接種後の血栓と両社のワクチンが関連している可能性があるとの見解を発表。米国の当局も同月、J&J製ワクチンの接種中断を勧告した。両当局とも「ワクチンの恩恵はリスクを上回る」とし、米国では勧告から10日後に使用が再開。欧州では血栓の報告が少ない高齢者に限って接種を続けている国が多いが、デンマークなど一部の国は使用を取りやめている。

残り907文字(全文1295文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月16日・23日合併号

今こそ知りたい! 世界経済入門第1部 マクロ、国際政治編14 長短金利逆転でも景気堅調 「ジンクス」破る米国経済■桐山友一17 米大統領選 「二つの米国」の分断深く バイデン、トランプ氏拮抗■前嶋和弘18 貿易・投資 世界の分断とブロック化で「スローバリゼーション」進行■伊藤博敏20 金融政策 物価 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事