木材価格高騰「ウッドショック」、コロナ禍で株価上昇の米国木材メーカーの勝因とは=岩田太郎
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◆Boise Cascade
ボイジー・カスケードは、住宅建築向け木材製品の製造と卸販売を一貫して手掛ける米国有数の総合木材製品企業である。米国は2020年に新型コロナウイルスで経済全体が落ち込んだ中、住宅市場は活況が続いている。都市部から郊外への移住需要に伴い住宅の新規着工は旺盛で、さらに外出制限や在宅勤務で住宅のリフォーム需要も強い。こうした好調な事業環境を追い風に、ボイジー・カスケードの株価は過去1年間で30ドルから2倍以上の70ドルに値上がりしている。
ボイジー・カスケードは北米でエンジニアリングウッド(人工的に作られた高付加価値の集積材)部門と合板部門でそれぞれ2位の大手メーカーだ。主な競合相手は、米国ワシントン州に本社を置く北米最大の林業、木材加工、販売および製紙企業であるウェアーハウザー、米国テネシー州に本拠を構えるルイジアナ・パシフィック・コーポレーションなど大手企業だ。
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週刊エコノミスト
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