9月9日開催のECB政策理事会、緩和縮小への動向に注目=高山武士
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今週のポイント ECB政策理事会(9月9日) 緩和縮小への動きがあるか=高山武士
ECB(欧州中央銀行)は9月9日に政策理事会を開催する。コロナ禍対応からの出口に向けた動きが注目される。
ECBはコロナ禍への対応策として、PEPP(パンデミック緊急資産購入策)を実施している。今年3月にはPEPPの「購入ペースの大幅な加速」を決定した。また7月8日には金融政策戦略を改定し、物価目標をこれまでの「2%に近いがやや下回る」から「中期的に2%」と明確化、一時的な目標の上振れについても容認することを明記した。
この戦略のもと、7月22日の会合では、利上げに関するフォワードガイダンス(金融政策の先行き指針)を変更、(1)見通し期間中のインフレ率2%達成、(2)その後の見通し期間内における安定的な2%での推移、(3)足元のインフレ基調の目標に向け進展、という3条件が満たされるまでは利上げをしないとした。これらは、いずれも緩和的姿勢を強化する内容と言える。
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週刊エコノミスト
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