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長期金利 上昇余地には限界か=丹治倫敦

 原油など資源価格の上昇や供給制約により、国際的にインフレ懸念が高まっており、先進国の長期金利は上昇を続けている。日本の10年国債利回りも、約半年ぶりに0・1%まで上昇している。一方で、最近の原油などの資源先物価格は、期先物と期近物との価格差拡大が期近物上昇の行き過ぎを示唆しており、価格上昇の継続性には疑問もある。

 日本は足元のインフレ率が日銀のインフレ目標よりも極めて低い状況なので、当面は本格的な金融緩和の解除は見込みづらい。このため他の先進国に比べて、金利の上昇が遅れやすい。海外金利に追随する形での金利上昇に一役買ってきた海外投資家の売却圧力も今後、国債保有量減少につれて一巡する可能性がある。

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