投資・運用

原油急騰で伸びる三つのセクターとは=大川智宏

資源開発・プラント、化学、鉄鋼などのセクターは原油高の恩恵を受けやすい Bloomberg
資源開発・プラント、化学、鉄鋼などのセクターは原油高の恩恵を受けやすい Bloomberg

原油高で注目50社 上位は資源開発、化学、鉄鋼 価格転嫁できるかで明暗=大川智宏

 エネルギー、資源高が止まらない。この背景としては、コロナ禍からの回復期待に伴う燃料需要の増加と、環境意識の高まりによる燃料資源の減産などの「脱炭素」の動きが同時に発生したことにある。タイミング悪く、同時に需要増・供給減の双方向の価格押し上げ要因が作用しているようだ。足元は、原油のみならず石炭、天然ガスなどの燃料も史上最高値を更新するなど急騰を続け、一方の燃料が急騰すれば他方へと乗り換える形で循環的な需給が価格をつり上げており、好調な米国景気と合わせて資源高が長期化の様相を呈してきた。

 そこで、特に資源の中でも需要の多い原油に焦点を当て、今後も原油高が継続した場合に恩恵、または悪影響を受けやすい銘柄の抽出を試みた。方法は、東証1部上場の各銘柄について、過去10年程度の株価(対東証株価指数=TOPIX)と原油価格の変化率の相関係数(感応度)を計測した。上場期間が10年に満たない銘柄を除外すると、2021年11月現在で1857銘柄が計測対象となる。

 感応度の上位銘柄の顔ぶれを見ると、INPEX(0・45)や石油資源開発(0・39)、日揮ホールディングス(HD、0・26)など、資源開発・プラントなどを中心に原油価格の高騰が直接的に収益増へとつながりやすい企業が目立つ。一部、デンカ(0・23)や富士フイルムHD(0・20)など化学系の銘柄も顔を見せるが、このあたりは原材料の高騰を価格転嫁できる体質を備えているのかもしれない。また、鉄鋼などの資源系は、世界的な景気回復局面で、燃料と資源の需要が同時に増加しやす…

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週刊エコノミスト

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