今週のポイント ユーロ圏PMI(11月23日) 供給制約と高インフレの影響は=高山武士
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11月23日に英IHSマークイットが11月のPMI(購買担当者景気指数)の速報値を公表する。
欧州経済は、今春まで新型コロナウイルスの感染拡大の影響を大きく受けてきたが、その後はワクチン接種が進展し、経済活動を段階的に再開している。
ユーロ圏のGDP(国内総生産)成長率は、昨年10~12月期(前期比マイナス0.4%)、今年1~3月期(同マイナス0.3%)と行動制限による回復の足踏みの後、4~6月期(同2.1%)、7~9月期(同2.2%)と高めの成長が続き、コロナ禍前まであと0.5%の水準に近づいた。
しかし、経済の先行きには懸念材料もある。コロナ禍後のサプライチェーンの混乱や原材料価格の上昇を背景に、供給制約やインフレ率上昇が見られる。前者では製造業で自動車産業を中心に部品不足で稼働率の低下を余儀なくされており、後者では輸入物価の上昇による企業収益の圧迫や、消費者物価に転嫁されることによる個人消費の鈍化懸念が生じている。
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週刊エコノミスト
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