オリンパスが祖業売却へ “物言う株主”の破壊力
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精密機械大手のオリンパス(竹内康雄社長=写真)が祖業の顕微鏡などの科学事業の売却を示唆し、市場の話題を呼んでいる。
2011年11月に巨額粉飾決算が発覚した同社は、その後も映像事業の中国深圳工場における贈賄疑惑、米国での十二指腸内視鏡の超耐性菌感染問題など、不祥事が続いたが、19年にアクティビスト(物言う株主)ファンドといわれる米バリューアクト・キャピタルから社外取締役2人を受け入れ、経営改革を進めた。その結果、スマートフォンの普及で赤字が続いたカメラ事業を今年1月に売却、2月には希望退職で844人を削減するなどリストラを断行した。
科学事業の分社化自体は6月に発表していたが、11月5日の発表は「事業譲渡等を含むあらゆる選択肢」にまで踏み込んだ内容だ。主力の内視鏡事業への経営資源集中による、経営効率の一段の向上を期待し、発表の翌営業日の8日に株価は6%上昇した。
ただ、これでバリューアクトの手綱が緩まると見る関係者は少ない。海外にはジョンソン・エンド・ジョンソンなど時価総額40兆円を超える医療機器会社もある。それと比べるとオリンパスの時価総額約3兆円はまだ小さいからだ。アクティビスト…
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週刊エコノミスト
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