東京市場 ストラテジストが読む 原油需給の緩和で資金流入=三宅一弘
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米国や欧州株などに比べ、出遅れや割安感が際立つ日本株だが、修正高に向かう条件が整いつつある。まず、12カ月先の予想株価収益率(PER)を見ると、今年に入って米国と日本の格差が著しく拡大している。11月17日時点の米S&P500株価指数の21・6倍に対し、東証1部14・9倍で、格差が6・7ポイントと過去35年間の月次データで最大の開きとなった。
日本株のPERが年初以降大幅に切り下がったことが大きいが、主因は新型コロナウイルスのワクチン接種が遅れ、感染拡大に対して経済活動制限が続き、景気低迷が長引いたことと、部材の供給制約などで日本経済の大黒柱である自動車が大幅減産に見舞われたことが挙げられる。また、10月末の衆院選で自民党議席の大幅減に伴う政治不安を警戒した要因もあった。
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