長期金利 再び0.1%を試す=徳勝礼子
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日本の10年国債利回りは、米国の金利の動きに連動し、11月初めにいったん大きく低下した。海外ではインフレを示唆する指標の上振れが続き、政策金利引き上げ時期の前倒しが予想されている。一方で、インフレによって経済成長の減速見通しも強まっており、長期金利の下押し圧力になっている。長短金利で対照的な動きになっているといえよう。
しかし、結果的に、先進国の中央銀行が金融引き締めのスピードを速めるとの見方は後退しつつある。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の報道以前から、先進国は利上げという形での引き締めのスピードを弱めていた。例えば、ニュージーランド準備銀行は「経済を不安定化させるスピードでの引き締めは行わない」と発表したほか、イングランド銀行も11月の利上げを行わなかった。
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