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金融緩和が終息へ、リスク回避で優良株に物色=秋野充成

東京市場 ストラテジストが読む 金融緩和終息へ、優良株に資金待避=秋野充成

 12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米金融政策が大きく転換された。コロナ禍以降の大規模な金融緩和政策が終わろうとしている。世界の株式市場は政策金利の引き上げと過剰流動性の縮小に身構えている。

 FOMCでは、事前の予想通り、テーパリング(量的緩和の縮小)を加速して2022年3月に終了、22年中の3回利上げ見通しが示唆された。インフレ抑制への本格的な対応が始まったが、利上げだけでは、労働市場逼迫(ひっぱく)などを主因とする高インフレを抑制することはできない。インフレ退治には、迅速かつ大規模な量的引き締め(QT)実施が必要だ。金利の引き上げを待たず、QTを開始することが、マーケットの最も嫌気するシナリオだ。

 しかし、金融経済政策の最優先課題は景気の腰折れ阻止だ。バイデン米大統領は中間選挙前にインフレと景気後退が同時に進むスタグフレーションは避けたいだろう。

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