金は底堅い推移が続く=鈴木直美
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金 底堅い推移が続く=鈴木直美
米ニューヨーク金相場は、1トロイオンス=1800ドル前後の狭いレンジに収れんしつつある。米連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和縮小前倒しを織り込んでもなお相場は底堅く、膠着(こうちゃく)を脱すれば見直し買いも見込める。ただし、インフレ抑制・金融引き締めが市場の大きなテーマとなる中で、金には上値の重さも残りそうだ。
2021年はインフレヘッジや安全資産の代表格ともいえる金の影は薄かったが、金が役割を失ったわけではない。金地金・金貨の需要や中央銀行の金購入は活発だ。ただ、00年代に現物金地金を証券化した金上場投資信託(ETF)が登場し、金融危機後に人気の金融商品となったように、20年代は仮想通貨やNFT(非代替性トークン)などの無形資産まで取引可能になり、資金の行き場が分散した可能性がある。FRBは利上げだけ…
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週刊エコノミスト
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