経済・企業THE MARKET

2月の企業物価指数、最終財・消費財の上昇度合いに注目=山下大輔

今週のポイント 企業物価指数(3月10日) 引き続き上昇の見込み=山下大輔

 企業物価が大きく上昇している。日本銀行が発表した1月の国内企業物価指数(総平均)は、前年同月比8.6%の上昇となった。前年同月比での上昇は11カ月連続であり、直近4カ月の前年同月比の上昇率は8%を超えた。同指数の1月の水準(109.5、2015年平均=100)は1985年9月以来の高さとなった。

 企業物価の上昇をけん引しているのは、世界経済の回復を背景とした原油などの資源価格の上昇である。国内企業物価指数の内訳である石油・石炭製品は21年4月以降、前年同月比で30%を超える上昇が続いている。なお、前月比でみれば、オミクロン株の世界的な流行などにより、原油価格が一時的に下落したことなどで、21年12月には上昇がいったん止まったが、22年1月には再び上昇に転じた。

残り280文字(全文652文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事