プラチナ 当分は不安定な動き=中山修二
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ロシア軍によるウクライナ侵攻が続く状況の中、地政学的リスクを背景に白金(プラチナ)の価格高は当分続くだろう。白金供給の大手であるロシアからの供給量減少懸念が、強い地合いに結びついている。ただし、こうしたリスクは、すでに織り込まれつつある。さらに、白金の生産団体による世界の白金需給分析が、供給過剰で据え置かれたことも無視できない。
従って、次の局面は欧米の金利情勢に反応する可能性が高い。米国は利上げが不可避な情勢で、利上げになれば、金利を生まない貴金属は魅力が薄れ、投資資金は金融商品にシフトしがちだ。また、ロシアへの制裁は欧米の景気にも影響するため、白金の需要動向には要注目だ。需給バランスをみると、供給過剰は在庫の精錬増強が主因だったが、そのペースはダウンしており、過剰感が薄れていることから、夏過ぎには需給タイト化の期待感…
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週刊エコノミスト
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