経済・企業

脱炭素の本命候補 イーレックスが水素発電を操業 低価格を実現した「新技術」=金山隆一

天然鉱石と水で水素を生成する反応タンク(山梨県富士吉田市にありうハイドロゲンテクノロジー社の設備) 同社提供
天然鉱石と水で水素を生成する反応タンク(山梨県富士吉田市にありうハイドロゲンテクノロジー社の設備) 同社提供

 バイオマス発電に注力する新電力のイーレックス(東京都中央区)が、山梨県富士吉田市で国内初の水素発電の商業運転を開始した。水素の生成・販売・運用を手掛けるハイドロゲンテクノロジー社(山本泰弘社長)が持つ技術を使い、現在流通する水素と比較して7割ほど安い価格の水素で発電する。4月6日から320キロワット(一般家庭の90世帯分)の規模で実証運転を開始し、日本卸電力取引所(JEPX)で販売も開始した。

 ハイドロゲンテクノロジーの水素生成技術は、国産の天然鉱石と水を使い、常温常圧で水素を発生させることができる技術だが、その原理やメカニズム、鉱石の種類は公開されていない。ただ、イーレックスによれば同志社女子大学薬学部の杉浦伸一教授はじめ複数の学術関係者が「グリーン水素として販売できる」と評価しているという。

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