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生乳が消費激減で供給過剰に 大量廃棄の危機迫る=梅田啓祐、荒木涼子(編集部)

コロナ禍が生んだ食料問題 生乳が消費激減で供給過剰 大量の廃棄に現実味=梅田啓祐/荒木涼子

 牛乳や乳製品の原料となる生乳の供給過剰に伴う大量廃棄の問題、いわゆる「生乳危機」が正念場を迎えている。全国の酪農団体などでつくるJミルク(東京都千代田区)は14日、4月の需給短信を公表。「学乳(学校牛乳)が休止となる目先のゴールデンウイーク(GW)を見据えて一層の需要拡大や生産抑制、乳製品工場における処理の最大化に取り組むことが重要となる」との観測を示した。

 今回の生乳危機の発端は2014年にさかのぼる。当時、国内でバター供給が大幅に不足する事態が生じた。00年代以降、脱脂粉乳の需要が一貫して減少するなか、生乳生産者が生産調整した結果の不足だった。このバター不足を契機に乳牛の飼育頭数や1頭当たりの乳量の増加対策が進められてきた。19年には、ようやく生乳が増産に転じた。

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