《超円安サバイバル》岸田首相の言動におびえる「岸り人」 資産が激減…トホホ
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岸田文雄政権が誕生後、株取引で損をした人を指す「岸り人(きしりびと)」という造語が、ツイッター上や市場関係者の間でささやかれているのをご存じだろうか。編集部は「岸り人」と称するOさん(匿名)に話を聞いた。
(聞き手=編集部)
── 初めに投資を始めたきっかけは。
■USCPA(米国公認会計士)の資格取得に向けた学習中に「複利効果」(運用資産が指数的に上昇すること)」について知った。また、企業が資産を運用していることを知り、投資を実践してみようと思ったのがきっかけだ。
── 現在のポートフォリオは。
■2022年5月8日時点で、日本株のグロース市場2銘柄(両企業とも時価総額200億円未満の小型成長株)の現物評価額が1332万円(評価損益+109万円)。信用買い建ては1015万円(評価損益△107万円)。現金が85万円(その内、投資用35万円)。
── 「岸り人」になった経緯は。
■「岸り人」という言葉を知ったのは、岸田政権が発足して1、2週間後くらいだったかと思う。当時、日本の株式市場が暴落し、含み損を抱える投資家が爆増して、ツイッターで「岸り人」という言葉が流行していた。当時は岸田首相が金融政策について述べるたびに株価が下がり、ツイッター上の投資家は岸田首相がメディアに露出する予定が上がるたびにビクビクおびえ、祈るようになっていた。
具体的には、政権発足時に約2400万円あった資産が21年末時点で約1800万円に激減した。ここからさらに、米国のかつてないインフレが表面化し、急速な利上げが織り込まれたことでグロース(成長)株や小型株から資金が抜けていき、資産は約1000万円に減った。さらに追い打ちをかけるようにロシアがウクライナに侵攻したことで、小麦やエネルギーの価格が急騰し、これらのインフレによるスタグフレーション(景気後退と高インフレの共存)が織り込まれたことで、さらにグロース株が売られるようになった。某証券会社のマザーズ銘柄(当時)の信用評価損益率がマイナス30%を超え、ツイッターで有名な株関係の発信者や初心者投資家が次々に退場していき、とんでもないことになっていた。まとめると…
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週刊エコノミスト
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