《地銀&メガ》インタビュー 片岡達也・横浜銀行頭取
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片岡達也 横浜銀行頭取
さまざまな逆風に直面する地域経済や地銀経営について、地銀大手トップに聞いた。
(聞き手=桐山友一、構成=荒木涼子・編集部)
「コロナ融資の返済状況を注視」
── 新型コロナウイルスの感染拡大から2年が過ぎた。地域経済や銀行経営への影響は?
■(持ち株会社)コンコルディア・フィナンシャルグループ(FG)の2022年3月期連結決算では純利益が538億円と、5期ぶりに増益となった。ソリューション(課題解決に資する提案型)営業の強化に加え、店舗統廃合やデジタル化による経費削減の結果だ。
新型コロナの影響については、横浜銀行と東日本銀行の合計で実質無利子・無担保のいわゆる「ゼロゼロ融資」の残高が3500億円ある(22年3月末)。現時点で資金繰りに苦慮するような取引先はあまりなく、足元では影響は顕在化していないが、返済が今年から始まるところも多い。しっかりと状況を注視していきたい。宿泊業や飲食業などコロナ禍で直接影響がありそうな業種は、すでに予防的に引き当てをしている。
── ロシアがウクライナに侵攻し、資源価格も大幅に上昇している。
■ウクライナの影響はロシアとの貿易と資源価格上昇の二つの側面がある。ロシアと直接貿易をしている取引先は多くはないが、仕入れている部品の原材料の供給元がウクライナだと分かったりするなど、間接的に影響を受けている先もあったので、引き続き注視していく。資源…
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週刊エコノミスト
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