経済・企業THE MARKET

《今週のポイント》ECB政策理事会(6月9日)

欧州中銀もいよいよ利上げへ=高山武士

 欧州中央銀行(ECB)は6月9日に政策理事会を開催し、金融政策方針を決定する。

 ユーロ圏は足元で7%超のインフレに直面しており、目標である2%を大幅に上回る。現在、ECBはコロナ禍への対応として実施してきた量的緩和策のPEPP(パンデミック緊急資産購入策)と流動性供給策のTLTRO3(貸し出し条件付き長期資金供給オペ)を終了し、コロナ禍前から実施していた量的緩和策のAPP(資産購入策)についても段階的に購入額を削減している。

 一方、米国や英国ではインフレ対応のためにすでに利上げに踏み切っており、これらの国と比較すると量的緩和の縮小にとどまるECBの引き締め姿勢は慎重ともいえる。

残り312文字(全文623文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

6月6日号

上がる金&揺らぐドル 史上最高値への地殻変動16 米実質金利との逆相関 崩れた背景に中銀の買い ■村田 晋一郎/谷道 健太19 これで分かった! 「金」の基礎知識 Q&A ■池水 雄一 徹底展望 2023年末 金価格の見通し22 2300ドル 非民主的国家が買い増し 西側への不信で分断拡大 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事