《今週のポイント》6月の消費動向調査(6月29日)=山下大輔
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今週のポイント 6月の消費動向調査(6月29日)
消費者心理の改善続くか=山下大輔
新型コロナウイルス感染者数の減少で、消費者マインドは緩やかな改善に転じている。内閣府が公表した2022年5月の消費動向調査の消費者態度指数(2人以上の世帯)は前月差1.1ポイント上昇の34.1と2カ月連続で上昇した。内閣府は消費者マインドの基調判断を「下げ止まりの動きがみられる」と上方修正した。ただし、経済活動の制限が大幅に緩和された中、消費者マインドの改善は限定的だ。その主な要因は昨今の物価上昇である。
総務省が公表した22年4月の消費者物価指数(全国、総合)は、前年同月比2.5%の上昇となった。前年同月比での上昇は8カ月連続であり、とりわけ、エネルギーや食料などの必需品(基礎的支出項目)は4月に前年同月比4.8%の上昇となった。消費者が頻繁に購入する品目で、大幅な値上げに日々直面する状況が、消費者マインドの改善が妨げられる要因となっている。
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週刊エコノミスト
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