《今週のポイント》7月の家計調査(9月6日)=山下大輔
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個人消費の回復続くか
個人消費の回復基調は継続するだろうか。2020年以降、繰り返される新型コロナウイルス感染拡大と緊急事態宣言などの経済活動の制限を受け、個人消費は大きな変動を余儀なくされた。コロナ「第6波」によるまん延防止等重点措置が終了した3月下旬以降、個人消費は外食や旅行などの対面型サービスを中心に回復に転じていた。8月5日公表の6月の家計調査によると、実質消費支出(2人以上世帯、除く住宅等、季節調整値)は、前月比1.5%増であった。
ところが、7月に入り、感染が再拡大し始め、新規感染者数は過去最多を記録した。そのため、景況感は7月に大きく落ち込んだ。8月8日公表の7月の景気ウオッチャー調査によれば、全体の現状判断DIは43.8(前月差9.1ポイント低下)で、家計動向関連業種に絞ると42.6(前月差10.8ポイント低下)となり、飲食、サービスが特に大きく落ち込んだ。調査回答者からは会食や旅行などの予約キャンセルの言及が多々みら…
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週刊エコノミスト
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