経済・企業THE MARKET

《東京市場》景気や業績に不確実性強く、高配当株に注目集まる 藤戸則弘

 経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」におけるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演(8月26日)で、引き締め策はより長期にわたる可能性が濃厚になった。米国のみならず、世界の景気や企業業績に対する影響は大きく、今後は一段と不確実性が強まり、変動率の大きな相場展開が想定される。

 不透明感の強い相場において、投資家は着実にインカムゲイン(配当・利子収入)を稼げる好配当銘柄に注目しているようだ。日経平均高配当株50指数は昨年末から14.2%の上昇(8月末時点)と、停滞相場の中で相対的に良好な成績である。

 ただし、いくつかの注意点がある。好配当銘柄にはビジネスモデルが陳腐化して業績が低迷しているものや、財務体質が脆弱(ぜいじゃく)な銘柄が含まれることがある。結果的に配当利回りは確保できても、株価値下がりによる評価損を抱えて差し引きマイナスとなるケースが起きる。したがって、財務体質や業績動向をチェックすることが重要になる。

残り449文字(全文868文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事