データにみる「失われた25年」 非正規増で消費増えず(編集部)
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金融危機が起きた1997年と2022年をさまざまな経済指標で比較すると、日本経済の「失われた25年」が浮き彫りになる。
日本型雇用に深い爪痕
一国の総合的な経済力を表す名目GDP(国内総生産)を見ると、山一証券の経営破綻を契機に金融危機が発生した1997年からほぼ横ばいで推移(図1)、95年で4万4200ドルと主要7カ国(G7)で首位だった1人当たりの名目GDPは、21年は3万9300ドルと6番目で、首位の米国(6万9200ドル)から大きく引き離された(図2)。
バブルの崩壊で、「債務、設備、雇用」の三つの過剰を抱えた日本企業は、生き残りを図るため、経営のスリム化を進めた。特に、終身雇用が前提だった日本社会に「リストラ(人員削減)」は深い傷跡を残した。
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週刊エコノミスト
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