経済・企業 経営
ロッテ経営権争い8年越し コロナ禍で流通観光事業に大打撃 松崎隆司
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創業者が亡くなって以降、経営が悪化したロッテ。リストラや幹部刷新で再建を図るが、経営権をめぐる争いは依然として続いている。
経営陣を刷新するも社内から“お友達人事”の声
日韓をまたぐ巨大財閥ロッテの総帥、重光武雄が他界してからすでに2年10カ月が過ぎようとしている。相続も一段落し、長男の宏之氏、次男の昭夫氏、長女の辛英子氏、次女の辛由美氏の4人で4分割されたという。
しかし、ロッテの経営をめぐっては、2014年以来、宏之氏と昭夫氏の争いが続いている。
日韓ロッテグループの事実上の持ち株会社であるロッテホールディングス(HD)は現在、昭夫氏が代表取締役会長を務めている。だが、今年の6月のロッテHD株主総会では、筆頭株主(議決権ベースで31.49%)である光潤社の社長を務める宏之氏が、昭夫氏の経営手腕に危機感を抱き、解任を求める株主提案を提出した。
「重光昭夫氏がロッテホールディングスの代表取締役に就任して以降、ロッテホールディングスの経営成績は、売り上げの大幅な減少、繰り返される巨額の特別損失、昨期の設立以来の最終赤字転落など、業績不振が続き、経営者としての手腕の面においても評価するべき点を見つけることが困難です」(「ロッテの経営正常化を求める会」…
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週刊エコノミスト
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