《今週のポイント》10月の消費者物価指数(11月18日) 山下大輔
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前年比3%超の上昇へ
消費者物価の上昇が続いている。9月の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は、前年同月比で3.0%上昇した。3%台の上昇率は消費税増税時を除けば、1991年8月(3.0%)以来だ。今回の消費者物価の上昇は資源価格の高騰に起因するが、食料品を中心に、増加した生産コストを価格に転嫁する動きが進展している。
ただし、サービスを中心に物価の上昇程度が大きくない品目は多い。日本銀行が公表した9月の消費者物価指数の前年比上昇率の加重中央値は0.5%、最頻値は0.9%にとどまる。価格が変わらないのが当たり前という状況が長く続いた中で、増加した生産コストを価格に十分に転嫁できていない企業は多い。
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週刊エコノミスト
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