テクノロジー闘論席

AI将棋にAIカーリング、次はAIサッカー? 池谷裕二

撮影 小松雄介
撮影 小松雄介

池谷裕二の闘論席

 将棋や囲碁においてヒトを凌駕(りょうが)する人工知能(AI)が達成されて以降、次なる目標はスポーツに向けられている。米『サイエンス・ロボティクス』誌の8月号では、英国のディープマインド社が、サッカー用ロボットを提案している。ヒトのプロチームを凌(しの)ぐことを目標とするが、選手たちのプライドを挫(くじ)き、人類を絶望させることを目指すわけではない。一種のベンチマークだ。

 サッカーは複数の選手がチームプレーを競う。相手チームの能力や選手の体調はもちろん、その日の試合展開や会場や天候によって臨機応変に戦略を変える必要がある。過去のデータも参考に、現場を把握し、次の展開を見越した上で最適な行動を選択する。これらは私たちが日常的に営む社会活動に通じる。つまり一流のサッカーロボットが開発されれば、ひいては人間の社会を支援できる可能性があるのだ。これがベンチマークと目される…

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