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経済・企業 半導体 反転の号砲

投資に欠かせない「ビッグネーム」半導体関連4銘柄 今中能夫

 半導体株投資では欠かせない「ビッグネーム」銘柄の先行きを占う。(企業名の後のカッコ内はティッカーコード)>>特集「半導体 反転の号砲」はこちら

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ インテルのビジネスを侵食中

 設計とマーケティングに特化した大手ファブレス半導体メーカー。最先端半導体を台湾TSMCに生産委託している。パソコン用CPU「Ryzen」、パソコン用GPU「Radeon」、サーバー用CPU「EPYC」の各シリーズでインテルの事業領域を侵食中。2022年2月に買収したFPGA(製造後に購入者や設計者が構成を変更できるロジック半導体)の最大手「ザイリンクス」の業績寄与が大きくなっている。22年7~9月期は29%の増収、小幅営業赤字に。昨年後半からのパソコン市場の減速によりパソコン用CPUが減少に転じた。

 一方で、データセンター部門は45%増収、営業増益64%と中国市場の悪化とアメリカの景気後退の影響を受けながらも好調を持続している。また、組み込み半導体(主な事業はザイリンクス)は売上高13億ドル、営業利益6億ドルとなり、買収の寄与の大きさを示した。23年はデータセンター向けサーバーのCPUが更新される重要な年になる。22年10~12月期よりEPYCの最新型「Genoa」、23年にその上位機種「Bergamo」を発売する計画。新型高性能CPUは価格も高いと思われるため、業績への寄与が期待される。

エヌビディア データセンター用GPUで独占

 パソコン用、サーバー用GPUの最大手。特にデータセンター向けのAI駆動用GPUでほぼ独占的なシェアを持っている。最近のデータセンターでは、CPUよりも効率的にAIを動かせるGPUへの投資が多くなっている。

 2022年5~7月期は、3%の増収、80%の大幅営業減益になった。世界的な景気減速と暗号資産マイニング需要の急減により、ゲーミング用GPUの売上高が急減。これに伴い、ゲーミング用GPUの在庫整理に入った。この中で、高成長をけん引してきたデータセンター向けの動きが注目されてきたが、AMDの22年7~9月期決算を見る限り、エヌビディアのデータセンター向けも順調に伸びていると思われる。エヌビディアでは22年11月以降、最新のデータセンター向け高性能GPU「H100」の本格出荷が始まる予定である。現行の主力GPU「A100」よりも価格が高い…

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