《今週のポイント》米雇用統計(12月2日) 窪谷浩
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労働需給緩和は限定的か
12月2日に米国で11月の雇用統計が発表される。労働市場は大幅な金融引き締めの影響もあって減速しているものの、労働需給の逼迫(ひっぱく)が持続しており、インフレとの関連で重要視される賃金上昇率の低下は緩慢にとどまる。労働需給の緩和がどの程度進むのか、今後のインフレ動向をみるうえで注目される。
10月を振り返ると、非農業部門雇用者数は前月比26.1万人増と、市場予想の同19.3万人増を上回ったものの、前月の同31.5万人増は下回った。この結果、過去3カ月の月間平均増加ペースは28.9万人増と22年前半の平均である同44.4万人増を大幅に下回っており、雇用増加ペースの低下は明確である。
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週刊エコノミスト
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