経済・企業THE MARKET

《今週のポイント》日銀短観12月調査(12月14日)上野剛志

値上げの勢いは強まるか

 物価上昇による家計の負担が高まるなか、12月14日に公表される日銀短観12月調査では、仕入れ・販売価格判断DIの動向が注目される。前回9月調査では、資源高や円安を受けて、大企業製造業の仕入れ価格判断DI(上昇の度合いを示す)が1974年5月調査以来の高水準を維持。仕入れコスト増加分の価格転嫁が進められたことで、販売価格判断DI(同)も80年5月調査以来の歴史的な水準に上昇した。

 最近も円安が進んだことで輸入物価は極めて高い水準で推移している。仕入れ価格がどの程度上昇し、先行きにかけてどの程度の価格転嫁が見込まれているのかという点は、今後の物価上昇の持続性を占う重要な手がかりとなる。

残り391文字(全文697文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事