《東京市場》日本株は高還元性向のバリュー株優位が続く 三井郁男
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2023年の世界経済は低成長率になりそうだ。その中で、日本は相対的に高い成長率が見込まれるが、不透明な状況が続きそうだ。世界経済の先行き懸念や、為替のドル高トレンドの変化などから日本株は上値が重いボックス相場が続いている。
米国のインフレ率はピークを付けた可能性は高いが、米連邦準備制度理事会(FRB)の目標に比べた水準は依然として高く、強い金融引き締めはしばらく続きそうだ。過熱する雇用指標が落ち着くのを待ち過ぎれば、景気の急激な失速のリスクが高まる。
日本の企業業績は、中間決算で為替見通しを円安方向に見直した企業が多く、製造業は為替前提を1ドル=135円程度へと円安に変更した企業が多かった。22年7~9月期は円安のプラス要因がなければ減益の可能性もあっただけに、今後の業績は為替水準次第ではマイナスにも作用する。為替の急激な変動が安定方向に向かうまでハイテク株は多少荒い動きが続くだろう。
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週刊エコノミスト
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