《長期金利》日銀の緩和維持を見通して低下基調を強める 海老原慎司
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インフレ率のピークアウト観測と景気後退懸念の高まりを背景に、先進国の中央銀行は利上げペースを減速させる意向を示しており、米欧の債券利回りは22年10月下旬をピークに低下基調を強めている。一方、日本の債券市場は、インフレ率の予想上振れなどを背景に、日銀の金融政策修正観測がくすぶっており、これが金利の低下圧力を抑制している。
だが、米国が利上げ路線からの転換へと歩みを進めれば、為替市場ではドル安・円高バイアスが強まり、輸入物価の低下を通じて日本のインフレ率には押し下げ圧力が加わりうる。同時に、円高局面では株安を通じて金融環境は引き締まる可能性が高く、実体経済に対してマイナスの効果が生じうる。
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週刊エコノミスト
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