三菱電機が株主向け広報強化 社長の低支持率に「東芝の次はウチだ」
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不祥事に揺れる三菱電機が既存株主向けの広報強化に乗り出した。投資家向け広報(IR)機能と既存株主向け広報(SR)機能を統合し、社長直轄組織として「IR・SR室」を1月1日付で設置した。最高戦略責任者(CSO)の加賀邦彦常務執行役員が担当する。従来は、IRは財務部門がSRは総務部門が担当していた。
昨年6月の株主総会で、漆間啓社長=写真=の取締役選任案に対する賛成比率が58%と異例の低支持率で、同社の取締役12人中で最も低かった。これがてこ入れの背景にあるようだ。
同社では21年6月に鉄道車両用向け装置などの検査不正問題が判明し、杉山武史社長(当時)が辞任。同年7月に漆間氏が社長に就任した。昨年6月は漆間社長にとっては初の総会だったが、同社の経営体質に対して株主が不信感を突きつけた格好だ。22年10月発表の最終報告書は、不正が累計で197件に上ったと認定している。
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週刊エコノミスト
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