週刊エコノミスト Online編集後記

荒木涼子/稲留正英

編集部から

 3月が来た。花粉も憂鬱だが、12年前の福島原発事故の日を思い出さないわけにはいかない。

「資源を持たざる国日本」──。先日、故安倍晋三首相を間近で12年間支えた元秘書官、今井尚哉氏を訪ねた。彼は「エネルギー戦略は100年の計」と話し、政府が1950年代から進めてきた“夢の準国産エネルギー”を得る核燃料サイクル計画の遂行の必要性を改めて力説した。

 サイクルの要の工場は、93年の着工以来、稼働せず。しかもサイクル完成には新型の原子炉も必要だ。技術開発も不可欠で、政府は「今世紀後半の実現」を目指す。だが新型炉構想も、50年代から大方同じだ。

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