新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

投資・運用 徹底攻略 新NISA

プロのNISA指南1 シニア層なら家計の一助に 狙い目は高配当・生活用品優待銘柄 大山弘子

 まとまった資金のあるシニア層は、成長投資枠を使って年金以外の現金収入を得たり、日用品の優待がある個別株に投資するのがお勧めだ。

>>特集「徹底攻略 新NISA」はこちら

 非課税保有期間の無期限、口座開設期間の恒久化、年間投資枠の拡充など大幅に拡充される新NISAをどう活用すればいいのか。まとまった資金があるシニア層の場合は、「成長投資枠」を活用して、高配当銘柄に投資し、魅力的な水準の配当金を非課税で受け取ることも一案だ。それによって、年金以外にも現金収入を得られれば、家計の一助になるからだ。

 例えば、配当利回りが3%の銘柄の場合、株価が1000円で最低投資単位が100株なら、投資金額10万円で年間3000円の配当金を得られることになる。現状ではメガバンクの1年物定期預金金利は0.002%(税引き前)。配当利回りが3%ある銘柄を持つことで、預金の利息の1500倍の配当金を得られる計算になる。しかも、預金の利息には20.315%の所得税・復興特別所得税が課税されるが、NISA口座で保有する銘柄から得られる配当金なら非課税だ。

連続増配企業に注目

 株式には価格変動リスクがある。配当金が減る減配リスクや、配当実施を見送る無配リスクもある。だが、継続的に配当金を増やしている企業や、業績が安定していて減配のリスクが少ない銘柄に投資すれば、安定した配当収入を期待できるだろう。

 ちなみに3月10日時点の東証プライム市場銘柄の平均予想配当利回りは2.33%。「現在の株価」が1株当たりの「企業の稼ぐ利益」の何倍あるかを表し、株価が割安か割高かを表すPER(株価収益率)については、同日時点の全プライム銘柄の予想PERが14.31倍となっている。そこで、例えば配当利回りが3%以上あり、PERが15倍以下、かつ売上高や利益が安定的に伸びている銘柄を選ぶことが考えられる。

 表1(拡大はこちら)は、20年以上連続で増配を続ける銘柄のうち、配当利回りが3%以上あり、最低投資額が50万円以下のものだ。

 連続で増配を実施できるのは、安定的に業績を伸ばしていると考えられ、かつ利益を積極的に株主に還元する企業であると思われる。多くの投資家が「連続増配企業」に注目しており、新NISA口座で保有する銘柄を選ぶ際の参考にもなりそうだ。ちなみに日本で最も長く増配を続けているのは、トイレタリー業界首位の花王である。

 …

残り1438文字(全文2438文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事