《長期金利》0.4%台半ばから後半 野地慎
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日銀の植田和男総裁は、米ワシントンで4月12日に行われた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、「2%のインフレ目標を持続的、安定的に達成するためには現在の金融緩和を維持する姿勢だ」と述べた。米国の中堅銀行破綻がリスクオフを介して即座に米国の消費減やインフレ鎮静化を促す可能性は低下したが、今後、信用収縮が生じるなかで米国経済が減速するリスクは多分に残っている格好だ。
米国の需要が減少する傍らで、日銀の政策修正が円高を促すと、日本企業の業績悪化を介して賃上げの流れにも水を差しかねない。日銀は米国経済の動向を注意深く見守りつつ、慎重な政策運営を続ける公算が高まっている。4月27~28日の日銀金融政策決定会合のみならず、6月以降の政策修正も難しいとの思惑が徐々に強まるなか、10年債利回りはイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)上限の0.5%を試さず、…
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週刊エコノミスト
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