合成燃料にトヨタ冷淡 EVシフトは止まらず
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2035年にハイブリッド車を含むエンジンを搭載した新車販売禁止を打ち出していたEU(欧州連合)が、合成燃料の使用を条件にエンジン車を容認する姿勢を打ち出した。しかし、EUの電気自動車(EV)一辺倒を批判してきたトヨタ自動車内では意外に盛り上がっていない。その理由はEUのエンジン規制の見直しが現実的ではないからだ。
工場や大気の二酸化炭素(CO₂)を回収して水素と合成する合成燃料は、国内で製造した場合、コストは1リットル当たり800円とされる。製造時に大きなエネルギーも必要だ。さらに、製造されても、航空業界への供給が優先され、自動車用には回ってこない可能性が高い。同社の佐藤恒治社長=写真=は4月7日の記者会見で、「多様な選択肢という観点では、現実的な提案がなされたと思う」と語ったが、本音は別と業界関係者は見…
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週刊エコノミスト
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