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《東京市場》世界が注目 日本株の潜在上昇力 三宅一弘

 世界の株式市場の中で日本株が注目を集めている。TOPIX(東証株価指数)や日経平均株価は5月後半に1990年夏場以来の戻り高値を更新。日本株の秘めた上昇力に注目したい。

 経済面をみると、米国は物価高騰を抑制するための強硬な利上げが複数銀行の破綻を招くなど、銀行システムに過重なストレスがかかっている。この抑制のため金融緩和に向かえば株式市場にポジティブだが、サービス物価高により早期の転換は難しく、好悪材料が交錯しそうだ。

 欧州は、食料品とエネルギーを除いたコア物価が高い伸びを続けており、あと数回の利上げが濃厚だ。一方、日本は経済再開に伴うサービス消費の回復や訪日客の急回復などで景気拡大が鮮明になりつつあるが、日銀は賃金上昇を伴うまで金融緩和を維持する姿勢で、株高を呼び込みやすい絶妙の組み合わせになる。

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