経済・企業深層真相

“日の丸半導体”とは名ばかり ラピダスの頼りは台湾か韓国

「日の丸半導体」の復権に向けて、トヨタ自動車など国内企業8社の出資を受けて発足した半導体新会社「ラピダス」は、2027年までに2ナノメートルの最先端半導体の量産を目指す。研究開発と設備投資で「7兆円が必要」(ラピダスの東哲郎会長=写真)とされる資金調達の問題に加え、1桁ナノ台での量産経験を持つ技術者が日本に不在という二つの課題が指摘されており、業界関係者からは「前途多難」との見方が根強い。

 だが、ここにきてラピダス設立の真相が聞こえてきた。事情に詳しい業界筋は、「生産を担うのは、台湾積体電路製造(TSMC)か韓国サムスン電子になる」と打ち明ける。日本には、最先端の微細加工を手掛ける技術者が枯渇しているが、この分野で世界の両雄であるTSMCかサムスンならば話は別だ。

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