国際・政治ワールドウオッチ

カリフォルニアで希少疾患に挑み続ける医療ビジネス 二村晶子

次男と過ごすウェスト医師。希少疾患の治療薬開発を待ち望んでいる ジャスティン・ウェスト医師提供
次男と過ごすウェスト医師。希少疾患の治療薬開発を待ち望んでいる ジャスティン・ウェスト医師提供

 米国では、患者総数が20万人以下と少ない病気は「希少疾患」と定義される。治療薬開発が待ち望まれる一方、臨床試験の治験を集めにくく、コストを回収しにくいといった問題がある。

 一方、こうした課題を乗り越えようとする動きが広がる。ヒトの遺伝情報であるゲノム配列を5時間2分で解読したギネス記録を保持する、スタンフォード大学のユーアン・アシュリー教授は、超高速解読技術を希少疾患の診断に役立てている。

 また、サンフランシスコの遺伝子検査会社「インビテ社」が提供する遺伝子検査によって、希少疾患と診断される人が増えているという。患者団体に登録する人も増えており、希少疾患の次男(6)がいるジャスティン・ウェスト医師は「製薬企業と連携しやすくなった」と話す。ただ同社の赤字は膨らみ、社員の3分の1に当たる1000人の削減を昨年発表した。

残り194文字(全文557文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事