《穀物》受粉期の7月に乾燥だと急伸 小菅努
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米シカゴ穀物先物相場は、急騰後に急反落する荒れた展開になった。6月上旬は米穀倉地帯で乾燥傾向が強まり、作柄環境の悪化報告を受けて、急伸の地合が形成された。新穀でトウモロコシが1ブッシェル=6.29ドル、大豆が13.78ドルまで値上がりした。しかし、6月末にかけては産地の降雨報告を手掛かりに急反落し、トウモロコシが5ドル台中盤、大豆が13ドル水準まで下落している。
7月は作柄を決める上で重要な受粉期を迎えるため、生産地の気象予報に一喜一憂する展開が続きそうだ。雨がちな天候が続けば、期末在庫の増加見通しを背景に、戻り売り優勢の展開になる。ただし、今年は異常気象のエルニーニョ現象が発生しており、季節予報だと9月末に向けて、穀倉地帯東部を中心に乾燥した天候が続く可能性が高い。改めてホット・アンド・ドライ(高温乾燥)傾向が強まると、直近高値を上抜くリスクが残されて…
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週刊エコノミスト
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