《東京市場》デフレ脱却、日本株上昇は数年続く 三井郁男
有料記事
日本の株式市場は33年ぶりの水準を回復した。1980年代後半は、金融や商社をはじめ多くの企業が財テクに走る一方、海外投資家は日本の内需株の異常な高さを敬遠し国内投資家中心の相場だった。その後バブルが崩壊し、長いバランスシート調整とデフレ経済が続いた。
日本株上昇の強力なエンジンがない時代が長く続き、海外の経済や金融市場経済に左右される状況が続いた。日本株は、「投資対象として魅力がなく、売買を繰り返すトレーディング対象」とみなされる状況に陥った。
しかし今回は日本独自の要因が複数あり、日本経済と日本株の見直しが長続きする可能性が高い。デフレマインドに変化が表れ、想定を超える物価上昇が続き、日銀の異次元金融緩和が正常化に向かう条件が整い始めるなど、日本経済の構造的な変化が起こり始めた。
残り554文字(全文900文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める