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経済・企業 半導体 黄金時代

半導体の“内需”期待で製造・素材に有望銘柄 和島英樹

 東京エレクトロン、SUMCO、東京応化工業など、日本には競争力の高い半導体製造装置や素材メーカーが数多くある。

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 国内の半導体産業の拡大に弾みがつきつつある。半導体製造受託で世界最大の台湾TSMCの熊本工場建設や第2工場構想の具体化、北海道では官民で設立した先端半導体企業ラピダスの工場着工が迫る。米半導体大手マイクロン・テクノロジーは次世代のメモリー(記憶用)半導体の開発や生産に向けて、今後数年間で国内に5000億円規模を投資する計画を明らかにしている。いずれも政府の補助金などの後押しを受けている。

 これまで国内の半導体関連企業は海外の先端企業向けに供給してきたが、“内需”での売り上げ増が急拡大する見通しになっている。これは政府の戦略、すなわち国策でもある。国内半導体産業の復活と、先端分野での技術獲得が狙いだ。株式市場では「国策に売りなし」の格言もある。関連銘柄をチェックしておきたい。

国内で15兆円産業に

 半導体は微細化で性能を高めてきている。半導体の線幅は現状5ナノメートル(ナノは10億分の1)が実用化され、3ナノの量産が始まろうとしている。線幅を細くすることでより多くの半導体を搭載できる。例えば同じ大きさのスマホならより多くの半導体を搭載することで性能が上がり、同じ性能なら小型化ができる。5G(第5世代移動通信システム)やAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)などの普及で通信量が増大し、データセンター向けなどでも先端需要が増加している。

 これからは、自動運転やチャットGPTをはじめとする生成AI向けなど、さらに高性能化が進む。一方、日本では先端半導体そのものを開発できる能力がなく、先進国の後塵(こうじん)を拝してきた経緯がある。超先端のロジック(演算用)半導体を生産する技術を有しているのは台湾のTSMCを筆頭に、韓国・サムス…

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