《ドル・円》ドル安圧力に転じるか 山本雅文
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8月中旬にかけて1ドル=145円台の円安が進行した。
日本側の要因は、日銀が円安の抑制より金利上昇の抑制を重視し、財務省も口先介入を強めず円安を事実上放置していることだ。今後、インフレ見通しが上方修正されれば、10年物国債の利回りは上昇するだろうが、その勢いは緩慢と考えられる。日米金利差の縮小にはつながりにくい。
米国側の要因はこうだ。格付け大手フィッチ・レーティングスが8月1日、米国債の信用格付けを引き下げたことを契機に米国債の需給は悪化した。それがインフレの鈍化にもかかわらず米10年債利回りを上昇させ、日米の金利差を拡大させているようだ。
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