《ドル・円》非平時化した世界で投機通貨化する円 宇野大介
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外国為替市場で円を取引する参加者が2000年以降、急減していることを示唆するように、ドル・円相場の年間値幅(最高値と最安値の差)が20円を下回る年が増えた。18、19年は10円未満に縮小し、円の取引は没落の度合いを深めたといえる。しかし、22年は一気に38円46銭に広がり、投機通貨の色彩すら帯びてきた。今年は10月3日現在で21円94銭となっている。
日本は国防で米国に追従し食料とエネルギーを自給自足できない。食料価格を決める主体は世界最大の消費国、中国だ。石油価格を決める主体は石油輸出国機構(OPEC)と非加盟国のロシアなどを加えた「OPECプラス」の雄、サウジアラビアが担う。そこに日本は介在しない。
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週刊エコノミスト
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